韓国コスメの中でも「韓方コスメ」は、高麗人参やヨモギなど伝統植物をベースにしたスキンケアジャンルです。
エイジングケアに強いと言われることが多く、30代以降の女性から支持されています。
韓方コスメの背景にあるのは、韓医学の思想。
「足す」のではなく、「巡らせる」「整える」という考え方が軸になっています。
代表的な原料は
・高麗人参
・当帰
・山茱萸
・ヨモギ
・発酵米 など
派手な成分名ではなく、長い時間をかけて研究されてきた素材が中心です。
今回はそんな韓方コスメを代表する3つのブランドについてご紹介します。
雪花秀(ソルファス)|高麗人参研究から始まった韓国ラグジュアリー
ブランドの原点:高麗人参への探究
雪花秀は、韓国化粧品最大手「アモーレパシフィック」の創業者、徐成煥(ソ・ソンファン)氏の「高麗人参への情熱」から誕生しました。
1966年、世界初の高麗人参化粧品「ABC人参クリーム」を発表し、1997年に「雪花秀」として確立されました。
1960年代から人参化粧品の研究を続け、1997年に 「雪の中に咲く梅の花(雪花)」のような凛とした美しさを目指し、「雪花秀」という現在のブランド名になりました。
その品質の高さから、国際会議での「国賓への贈答品」としても選ばれる、韓国のプライドを象徴するブランドです。
潤燥エッセンスと滋陰生ラインの進化
代表作は洗顔後10秒以内に塗ることで「肌の自生力」を高めるブースターとして不動の人気の「潤燥エッセンス」。
ブースターという概念を韓国で定着させた存在です。

さらに、高麗人参の希少サポニンを濃縮した「滋陰生ライン」は、“塗る高麗人参”とも呼ばれる存在でエイジングケアの最高峰シリーズです。
今の雪花秀:伝統からアートへ
以前は雪花秀といえば、大人の女性向けの化粧品ブランドでしたが、近年はモデルにBLACKPINKのロゼや、少女時代のユナが起用され若い世代やグローバル市場への発信を強化しています。
また、ボトルデザインは韓国の伝統的な白磁や曲線を意識しつつ、現代のアート作品のような美しさを追求しています。
わたしは雪花秀のあの香りが大好きなのですが、多くの韓方コスメが「漢方薬の独特な匂い」がする中、雪花秀は「高麗人参の花やハーブの心落ち着く香り」にこだわっているそう。ラックス効果(アロマテラピー)も高いと評価されています。
The history of 后(フー)|王妃の美容哲学を現代へ
コンセプト:王妃のみが知る「宮中秘法」の再現
このブランドの最大の特徴は、かつて朝鮮王朝の王妃たちが美貌を保つために使用していた「宮中秘方(秘密のレシピ)」を、現代科学で現代女性の肌に蘇らせた点にあります。
朝鮮王朝の宮中処方をベースにした設計が特徴で、
「水(潤い)」を上げ、「火(熱)」を下げる、韓医学の“水昇火降”という思想を軸に、肌の火照りを鎮めながら深い潤いを与えます。
また、ブランドの核となる成分。鹿茸、当帰、山茱萸など、古来から不老長寿の薬として重宝された「拱辰丹(補薬)」の処方をベースにしているそう。
看板アイテムの|秘貼 自生エッセンス・還幼ライン
秘貼 自生(ビチョップ ジャセン)エッセンス
ブランドのベストセラー。肌自らが問題を察知し、修復する「自生力」を育む美容液です。
糸を引くような独特の粘り気(もちっと感)がありますが、肌に乗せるとスッと溶け込み、内側からパンとしたハリが出る感覚が特徴です。
還幼(ファニュ)ライン
后の中でも最高級ライン。30年、50年以上育った山参(天然の高麗人参)を贅沢に使用。
「10年前の肌に戻す」という強気なコンセプトで、韓国セレブの御用達です。
后が選ばれる理由
富裕層やギフト需要が非常に高く、韓国では「大切な人への贈り物」としての地位が確立されています。
また長年、モデルを務めるトップ女優のイ・ヨンエの透き通るような白肌と優雅なイメージは、まさに「現代の王妃」そのものとしてブランドの顔となっています。
HANYUL(ハンユル)|日常に寄り添う韓方の知恵
母の知恵というコンセプト
ハンユルは、韓国の各地域で古くから美肌のために使われてきた植物や民間療法を科学的に再解釈しています。
コンセプトは「お腹が痛い時に母親がさすってくれる手」のような、安心感と癒やし。
産地にもこだわっていて、単なる植物エキスではなく、「江華(カンファ)のヨモギ」「驪州(ヨジュ)のお米」というように、韓国国内の特定の産地で育った素材を厳選しているのが特徴です。
素材別・人気ラインの深掘り
ハンユルの製品は、メインとなる「素材名」がそのままライン名になっているため、悩み別に選びやすいのがメリットです。
幼いヨモギ(ヨモギ)ライン【鎮静】
- 一番人気。江華島の海風を浴びて育ったヨモギを燻留した成分を使用。
- ターゲット: ストレスやマスク荒れ、PM2.5などで敏感になった現代女性の肌。「赤みを抑える」「肌を落ち着かせる」効果が絶大です。
赤い米(お米)ライン【保湿・バリア】
- 驪州産の米を2度発酵させたエキスを配合。
- ターゲット: 乾燥がひどく、肌のバリア機能が低下している人。肌の内側からしっとりさせる「濃密な潤い」が特徴です。
月光ゆず(ユジャ)ライン【ビタミン・疲労回復】
- 全羅南道高興(コフン)のゆずを使用。
- ターゲット: 疲れが肌に出やすい人、くすみが気になる人。フレッシュな香りで、寝ている間に肌に活力を与える「スリーピングマスク」が神アイテムとして有名です。
デザインと続けられる価格帯
装飾を削ぎ落とした、シンプルで清潔感のあるデザイン。インテリアにも馴染みやすく、若者にも支持されています。
また、価格も1,000円〜4,000円前後と、雪花秀や后に比べて続けやすい価格です。韓国のドラッグストア「オリーブヤング」でも定番商品として広く愛されています。
韓方コスメは「効かせる」より「整える」
韓方コスメは、即効性を前面に出すスキンケアとは少し考え方が違います。
強く「効かせる」というより、土台を整えながら状態を安定させていく設計が中心です。
本格的なエイジングケアを求めるなら雪花秀。
ラグジュアリーな存在感を重視するなら后。
日常の肌を安定させたいならハンユル。
いまの自分の肌やライフスタイルに合って韓方コスメを選んで見てください。








