わたしが彼女を最初に見つけたのは、2016年頃のInstagramでした。
圧倒的なファッションセンスと、ため息が出るほど美しい家。 友人を招いたホームパーティーの準備の様子や、そのときに並ぶ料理のクオリティの高さ。
画面越しでも伝わってくる、センスの良さと暮らしの完成度に、 わたしは一瞬で虜になってしまいました。
気づけば、わたしのInstagramには、 彼女のフィードが数えきれないほど保存されています。
韓国のインフルエンサー兼女優、キ・ウンセ(기은세/ 1983年4月8日)は、圧倒的なファッションセンスと優雅なライフスタイルで、特に大人の女性から絶大な支持を集めている人物です。
無名時代から自立まで|キ・ウンセの人生
10年間の無名時代と、Instagramという転機
彼女の人生は、決して最初から華やかだったわけではありません。
2006年に俳優としてデビューしたものの、約10年間はまったく芽が出ない無名時代を過ごします。
「自分には才能がないのかもしれない」そんなふうに悩み、周囲の視線に怯えていた時期もあったと、彼女は振り返っています。
そんな彼女を救ったのが、まだ「インフルエンサー」という言葉すらなかった時代に始めたインスタグラムでした。
自分の好きなファッションやインテリアを、誰かの評価を気にすることなく、ただ自分の審美眼を信じて発信し続けたこと。
それが、今の地位を築く原動力となったのです。
30代、結婚をきっかけに広がった「ライフスタイル」という表現
2012年、12歳年上の実業家との結婚を機に、彼女のライフスタイルはさらに注目を集めるようになります。
当時の彼女は、「家を飾ること」「料理をすること」を、自らの新たな表現の場として選びました。
インタビューでは、こう語っています。
「当時は仕事がなくて、
家を美しく整えることが、自分の存在意義を確認する唯一の手段だった」
この時期に培われた圧倒的な審美眼が、のちの「ライフスタイル・アイコン」としての基盤になっていきます。
40代での離婚と自立への決意
2023年、11年間の結婚生活にピリオドを打ったことは、韓国でも大きなニュースとなりました。
しかし、彼女はそこで立ち止まりませんでした。
2025年のインタビューで、彼女ははっきりとこう語っています。
「すべて自分の力で築き上げた」
世間に根強くあった「夫の財力で贅沢をしている」という偏見に対し、
「現在の住まいも、キャリアも、自分自身の努力とインフルエンサーとしての活動によって手に入れたものだ」と明言しました。
結婚している時代は、夫の経済力によって良い家に住み、素敵なインテリアで暮らしを整えることができた、そう見えた部分もあったかもしれません。けれど、その空間を美しく仕上げていた「センス」や「感性」そのものは、紛れもなく彼女自身のものだったのだと思います。
30代では、自分の感性を信じて「表現」を積み重ね、
40代になった今は、それを堂々と「自分の力だ」と語れる場所に立っている。
彼女の歩んできた道はとても誠実で、かっこいいと感じます。
インテリア・料理・ファッションに宿る美学
暮らしを整えることは、自分を大切にするということ
キ・ウンセさんの自宅は、高級住宅街に位置する高級マンションにあるとされています。
2024年初めには、これまでの自宅とは別に、オフィスを改装した「住居型スタジオ(第2の家)」を設けたことを明かしました。
この場所のキッチンだけで、約1億ウォン(約1,100万円)をかけたリフォームも話題になりました。
彼女はこう語っています。
自分がいちばん長く過ごす場所に妥協しない。
それは贅沢ではなく、自分自身を大切にする儀式のようなもの。
また、「絵画一枚で空間は変わる」という考えのもと、季節や気分に合わせてアートを掛け替え、日常に変化を取り入れる楽しみ方も発信しています。
さらに印象的なのが、 彼女が度々友人を招いて開くホームパーティーです。
その際に用意されるおもてなし料理は、 決して“映え”だけを狙ったものではなく、 味、盛り付け、テーブルコーディネートまで含めて完成度が高く、 思わず見惚れてしまうほど。
料理もまた、彼女にとっては 「大切な人と時間を共有するための表現」であり、 空間づくりと同じく、 暮らしを丁寧に楽しむ姿勢がそこに表れています。
「似合う」を最優先する キ・ウンセの着こなしルール
年齢を感じさせない、若々しく透明感のあるビジュアルも常に話題です。
彼女のファッションは、単なる高級ブランドの誇示ではありません。
40代の女性がそのまま真似したくなる計算された品格に溢れています。
トレンドを取り入れつつも、常に「自分に似合うかどうか」を最も大切にしています。
これこそが、韓国のファッション記事で高く評価される理由です。
「安価なものをたくさん持つより、上質な素材のものを長く着る」
カシミヤのニットやシルクのブラウスなど、肌に触れる素材の質感が大人の余裕を演出すると語っています。
また、ハイブランドとファストファッション、フェミニンとマスキュリンを掛け合わせるミックスバランスも絶妙です。
全身を3色以内にまとめ、バッグや靴で差し色を加える。
この「引き算の美学」が、派手すぎない洗練を生んでいるのかもしれません。
体型を隠さず、美しく見せるスタイリング術
彼女が繰り返し語るのは、「服を美しく着こなすには、まず自分自身を整えること」。
また、どんなに素敵な服でもサイズが合っていなければ台無し。
購入した服は必ず自分の体に合わせて、細かくお直しをすることもあるそうです。
韓国で美しく服を着こなしている女性たちは、既製品を自分のサイズに直して着る人が多いといいます。
特にデニムは、お直しを前提に選ぶことも珍しくありません。
それだけ「サイズの合った服を着ること」が、大切だということを教えてくれます。
加齢による体型の変化も、彼女はポジティブに捉えています。
太めのベルトやハイウエストのパンツで脚を長く見せ、メリハリのあるシルエットを作る。
顔色がくすんで見えないよう、顔周りに明るい色や光沢のあるジュエリーを持ってくる。
どれも、すぐに取り入れられる実践的な工夫です。
自立した40代という選択|キ・ウンセが示す現在地
彼女が多くの女性の心を打つ理由は、その「自立した姿勢」にもあります。
一人で生きる自由と、孤独
夜、広い家で一人でいると寂しさを感じることもある。
でも、それも含めて今の自分。
誰かに依存せず、自分の足で立つ自由を選んだ。
一人暮らしを楽しみながらも、「子どもがいる家庭の幸せを羨ましく思うこともある」と、率直な本音を隠さず語る姿勢。
そして、「良い人がいれば、また恋愛もしたい」と話す前向きさ。
40代になっても料理の腕を磨き、世界中のトレンドに目を向け、「今の自分がいちばん好き」と言えるように、学びと努力を惜しまない姿が印象的です。
大人になると、つい自分の気持ちに蓋をしてしまいがちですが、そんな中で、ここまで素直に本音を語れる
彼女の姿は、とても人間らしく、より魅力的に感じました。
今の自分をきちんと愛しながら、それでも立ち止まらず、学び続け、よりよい自分へと向上していく姿勢。
その生き方を見ていると、40代からでも、まだまだ遅くない。
恋も、仕事も、趣味も、そして美しさも。
「年齢」を理由に諦める必要なんてないのだと、そっと背中を押してもらえたような気がします。
逆境を、美しさに変える力
キ・ウンセの人生を一言で表すなら、逆境を、美しさに変える力だと思います。
無名時代も、結婚生活の終わりも、すべてをエネルギーに変え、より洗練された自分を作り上げてきた人。
「40代は、もう一度自分を新しく創り直せる最高の時期」
彼女のこのメッセージを受け取って、
わたしも、40代は遅いんじゃないか、とどこかで思っていたけれど
もう一度新しく自分を創り上げてみたいと思いました。
